盲目で死んだ祖母への鎮魂に、作家は壼坂寺に詣でた。山道を辿ると、みかん水を売って祖母を大切にした叔父の悲運、生きている母の姿など、親族の誰彼もの不幸が思い浮かんでくるのであった…。『雁の寺』『越前竹人形』『飢餓海峡』の著者が、作家生活二十年にして初めて、書かずにはいられないテーマに突き当たった。水上文学晩年の陰翳に満ちた豊かな文学世界の到来を約束する連作短篇集。
(「BOOK」データベースより)
壼坂幻想
みかん水と棒剣
下駄と仁丹
鑛太郎
丹波ほおずき
狐
籾炭
冬の一日
戌の七十九歳
近江石山晴嵐町
(「BOOK」データベースより)